おうちで簡単カッピング!自分好みのコーヒーを探してみた
コーヒー豆のこと僕は1年半かけて、海外と国内のコーヒー屋さんを巡ってきました。現在はコロナウイルスの感染拡大のため、気軽にコーヒー屋さん巡りをしにくい状況なので、コーヒーを自宅に取り寄せています。取り寄せたコーヒー豆は、自宅でカッピングという方法でテイスティングしています。カッピングとはワインのテイスティングのようなもので、コーヒーの香りや味わいを評価することです。
今回は取り寄せたコーヒー豆をカッピングして、好みのコーヒーはどんなものか、コーヒーノートに記録してみました。
カッピングの準備
まずは、カッピングをするために必要なものを準備します。
カッピングボールは口が広く浅めのカップのことです。コーヒーの香りを確認しやすく、コーヒーをすくいやすい形です。口が広めのマグカップやコーヒーカップでも代用可能です。
カッピングスプーン
カッピングスプーンは口の広いスプーンです。口が広いことによってコーヒーをすくいやすく、口に含みやすくなります。お手持ちのスプーンで代用する場合、なるべく口の広いスプーンを選んでください
コーヒーノート
コーヒーノートとはコーヒーの味や香りを詳しく記録できるノートです
豆の生産地や、焙煎度合い、抽出方法などのコーヒーに関して記載する欄や、誰とコーヒーを飲んだかを書く欄や、お店のデータを書く欄があります。実際のカッピングのチェック項目とは違いますが、初心者でも親しみ易いチェック項目が設置されています。僕自身も「好みのコーヒーを探しながら、コーヒーの味を思い出に残す」という感覚があり、使っていて楽しかったです!
今回は、「好きで、思い入れのあるコーヒー屋さんの豆の魅力を再確認しながら、好みのコーヒーの味を探す」ということに焦点を当て、以下の3種類のコーヒー豆をセレクトしました。
ブルーボトルのブレンド(ベラ・ドノヴァン)
ブルーボトルコーヒーは、サードウェーブブームの火付け役として、業界を牽引している、有名なコーヒー屋さんです。飲み比べをしてみたいと思っていたので選びました。深煎りのブレンドです。
珈琲やのエチオピア
珈琲やは僕が以前、働いていたことがあり、思い入れがあるコーヒーが多いお店です。カッピングを通して、改めて、他のコーヒーと比較しながら、珈琲やの魅力を再確認したくて選びました。
Darestoreのブラジル
Darestoreは旅の途中で出会った、お気に入りのコーヒー屋さんです。
旅をする中で、さまざまなコーヒー屋さんに足を運びましたが、その中でも特にお気に入りのコーヒー屋さんです。
コーヒー豆は10gずつ量り、中挽きにしてカッピングボールに入れます。
お湯
コーヒーの味を出し切るために、沸騰直後のお湯を使用します。カッピングボール1つに150gのお湯を使用するので、今回は500gほどのお湯を準備しました。
タイマー
時間を測るために必要です。
その他に、お湯を測るためのスケール、粉をよける時にマグカップ、水、キッチンペーパー数枚が必要です。
必要な道具が揃え終わったら、実際にカッピングを行います。
カッピングはただコーヒーの味を確かめるだけでなく、さまざまな工程があります。
ドライ
ドライとは、乾いた状態のコーヒーの粉の香りを嗅ぐことです。
顔をカッピングボールに近づけ香りを確認します。
ドライで感じたことをコーヒーノートに記入します。
ブルーボトルのベラ・ドノヴァンは、チョコレートやレッドフルーツの香りを感じる。
珈琲やのエチオピアは華やかな花の香りを感じる。
Darestoreのブラジルは、ミルクチョコレート、ブラウンシュガー、ナッツの香りを感じる。
クラスト
お湯を注いで、その時のコーヒー豆の香りを評価することをクラストといいます。
コーヒーの成分を全て出し切るために、沸騰直後のお湯を使用します。
ドライが終わったカッピングボールに、お湯を150g注いでから1分待ちます。
タイマーで時間をしっかりチェックします。
1分経ったら香りを嗅ぎます。
同時にここでブレイクへ向けてタイマーを3分にセットします。
ここで感じたことを、さらにコーヒーノートに記入します。
ブルーボトルのベラ・ドノヴァンは、ドライと比べて、より完熟したレッドフルーツの香りがする。
珈琲やのエチオピアは、ドライと比べてレモンティの香りも感じられる。
Darestoreのブラジルは、ドライと比べて、チョコレート感が増している。
ブレイク
次はお湯を注いでから4分後に、スプーンを使ってコーヒーの攪拌をしながらコーヒーの香りを確認するブレイクです。
浮いているコーヒーをスプーンで崩すように攪拌します
スプーンで撹拌しながら、顔を近づけ、香りを確認します。
ブレイクでは、ドライやクラストよりも、コーヒーの香りがより濃い状態を確認できます。
ブレイクで感じたことをコーヒーノートに記入します。
ブルーボトルのベラ・ドノヴァンはクラストと比べ、完熟したレッドフルーツの香りがより増した。
珈琲やのエチオピアはクラストと比べ、花の香りが上品になった。
ブラジルもクラストの時と比べ、ナッツの香りが増しました。
テイスティング
最後は実際にコーヒーを口に含む、テイスティングです。テイスティングではコーヒーを舌全体で味わいます。
まず、カッピングボールに浮いている粉をスプーンですくい、空いているカップなどに捨てます。スプーンについた粉は、水ですくうか、ペーパーなどで拭き取ります。
コーヒーをスプーンですくい、舌の上全体に吹きかけるようにコーヒーをすすって口の中に含みます。
舌の上全体にコーヒーをのせることで、細やかで繊細なコーヒーの味の違いをより感じることができます。
テイスティングで感じたことをコーヒーノートに記入します。
ブルーボトルのベラ・ドノヴァンは、これまでの印象と大きく違い、味わいは甘さ、思いのほかボディの強さを感じる。
珈琲やのエチオピアはこれまでの印象がそのままで、上品な花のような香りとレモンティのような香りと味わい、雑味のない明るい酸味。直火型焙煎ならではの香ばしさを感じる。
Darestoreのブラジルはこれまで感じたナッツやチョコレートの香りはそのまま、味わいはまろやかで飲みやく余韻が良い。
僕のコーヒーノートの活用方法!
実は、これまではカッピングシートという専用のシートで結果をつけてきたので、コーヒーノートを使ってカッピングを行ったのは、初めてでした。正直「コーヒーノートを利用する必要はあるのかな?」と思っていました。しかし、コーヒーノートを使用することで、言語化することの大切さに気づくことができました。コーヒーノートに香りや味わいを記入することで自分はなぜ、そのコーヒーにそのような感想を抱いたのかを、感覚ではなく、より論理的に理解できるようになりました。
コーヒーノートには味わいに対するチェック項目が記載されているため、「何を具体的にチェックすればいいのだろう?」と迷った時にも手助けをしてくれます。
カッピング初心者でもコーヒーノートを活用すると、より意味のあるカッピングを行うことができると思います。
僕の好みの味とは
コーヒーノートに書いたことを、纏めてみました。
今回、3種類の豆をカッピングしてコーヒーノートにまとめた結果、珈琲やのエチオピアの明るい酸味とDarestoreのブラジルの酸味と甘さのバランスの取れた味が好みでした。つまり僕は、深煎りのコーヒーよりも、酸味のあるコーヒーやバランスの取れたコーヒーを好む傾向にあることがわかりました。
カッピングは味わいを評価することもでき、好みのコーヒーを見つけることの手助けをしてくれます。コーヒー豆(粉)と自宅にあるカップやスプーンでも出来るので、皆さんも一度試してみて下さい!
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